ハノイの賃貸オフィス事業は黄金期

賃貸オフィス

ハノイでの賃貸オフィス事業は、近年、世界的にも極めて高い収益性を上げているが、この黄金期が今後も継続されるかは疑問視されている。

■高い賃貸率と利率

ハノイには現在、190万m2ほどの各種オフィスビルが賃貸されており、うちAクラスオフィスは52万9,000m2、Bクラスオフィスは134万m2、Cクラスオフィスは25万3,000m2となっている。現在、ハノイのオフィス賃貸率は平均92.4%となっている。

賃貸料もかなり高い。Aクラスオフィスビルの平均賃貸料は1平方メートルあたり月30ドル、Bクラスでは18.2ドル、Cクラスでは14.2ドルで、前年より上昇している。

Savills Vietnam社ハノイ支店の最新報告によると、ハノイはアジア太平洋地域のAクラスオフィスの利率が8.57%で、世界第1位にランクされている。

同社のHoang Nguyet Minh投資マネージャーは、「ハノイでの賃貸オフィスは、世界最高の利率を誇り、この市場での賃貸コストと賃貸率において非常に明るい見通しを示しています」とコメントする。

これは、ハノイと周辺の各省が現在、外国企業の中でも特にシンガポール、日本、韓国などから大きな投資を誘致しているためだ。

CBRE Vietnam社ハノイ支店のNguyen Hoai An支店長は、賃貸する顧客の主流は銀行、保険、IT分野で、これらの分野は今後も賃貸顧客の主流で、顧客サービスのための賃貸はますます増えるだろうと話す。

Keangnam ハノイランドマークタワーの賃貸率は現在98~99%、PVIタワーは満室となっている。

■まもなく直面する2つの課題

ハノイの賃貸オフィスは供給不足が続いており、特にAクラスオフィスは過去3年間、市場に新しい物件が出ていない。Bクラスオフィスでは、2018年から現在に至るまで、わずか2つのビルが供給されたに留まる。

一方、新規・拡張共に賃貸オフィスの需要は依然としてかなり高く、ここ数年は特に供給不足から、賃貸率と賃貸価格が上昇している。

しかし、近々この問題は解決されるだろうと予測されている。

Savills Vietnam社によると、ハノイの賃貸オフィスは、2019年に完成する5つのAクラスビルを合わせ、2020年までに新たに合計50万m2が市場に供給される見込みだ。

市場調査のJones Lang LaSalle Incorporated社の担当者は、「2019年にビルの供給は増え続けるでしょう。Thai Square(201 Tran Quang Khai通り)は2019年第1四半期に運営を開始し2万5,000 m2が供給され、2019年末には約15万3,000 m2のオフィスが運営を開始する予定です。また、2020~2021年にかけては、主にAクラスオフィスの供給が急増すると予測されています」と述べた。

供給量の増加に加え、新しく競争を強いられるライバルは、共有オフィス(コワーキングスペース)だ。

2017年から2018年第1四半期までにコワーキングスペース事業を行う企業は、17社から40社に急増し、その床面積も3万m2となり今年中に9万m2に達する可能性がある。

Replus社のBu Thi Phuong社長は、2019年にベトナムの賃貸オフィスは大きく成長すると予測する。特にAクラスオフィス、バーチャルオフィス、コワーキングスペースが主流となるだろうと話す。

JLL Vietnam社のDang Van Quang社長もまた、2019年にはコワーキングスペースの傾向が高まると予測する。これは大都市で非常に発達している傾向で、不動産業界に大きな利益をもたらすだろう。

今後はオフィス供給の急増が予測されており、賃貸オフィス事業は、商業センターが現在直面しているような衰退期を迎える可能性がある。

(Dau Tu 3月25日,P.9)