日本企業の海外進出、引き続き注目を集めるベトナム

日本のベトナム進出

日本貿易振興機構(JETRO)の北川浩伸ハノイ事務所長は3月4日、『2018年のアジア・オセアニアにおける日本企業の経営状況調査』の結果を発表した。

■日系企業の多くは、今後も事業拡大を計画

北川氏によると、日本企業の69.8%が今後ベトナムでの事業を拡大すると回答し、この数字は調査対象国の中でトップとなり、中国は48.7%、フィリピンは52.4%、インドネシアは49.2%だった。

事業拡大の主な理由は売上の拡大で、これに▽高い成長の可能性、▽市場規模、▽安い人件費、▽外国人社員のための良好な生活環境などが続き、ベトナム市場の潜在的な発展が示されている。

JETROの滝本浩司ホーチミン事務所長は、毎年6,000社もの日本企業が、ベトナムでの投資環境の視察に訪れ、このうち多くの企業は、ベトナムとフィリピンのいずれかを選択するかで迷うと言う。

安価な労働力で見ると、この2国にはかなりの相似性があるが、フィリピンでは言語の壁やコミュニケーションで問題が少ないというメリットがある一方、ベトナムでは安定した政治・社会環境が高く評価されている。

■投資環境は概ね好転、一部の問題を指摘

日本企業は、生産・事業活動にデジタル技術の導入を進めている。現在、多くの企業はクラウドコンピューティングをすでに導入しており、今後はIoT、電子商取引、デジタルマーケティングに関連する技術や、ロボット技術などを生産現場に導入する可能性がある。

北川所長は、日本企業にとってベトナムの投資環境には、いくつかのリスクがあると強調する。これまでに、▽人件費、▽税・税金手続き、▽行政手続き、▽離職率の4項目では改善が見られたが、▽法制度の不完全さ、不明瞭な運営は、前年より評価を下げている。

事業活動における問題について50%以上の企業が、▽従業員の昇給、▽現地での原料・付属品の調達、▽品質管理において問題があるとしているが、この比率は前年と比べ改善されており、特に内地化率はこれまで最高の36.3%となっている。

日本企業にとっては、個人所得税と移転価格税で問題があり、自動車産業や裾野産業の発展に具体的な政策がないなどの問題点を指摘した。

(Nguoi Lao Dong 3月5日,P.10)