ベトナムの2019年は人材需要が拡大

ベトナム人材紹介会社

2018年は、高いGDP成長率を記録した。ベトナム最大手の人材会社Navigos Group Viet Namの越前屋学社長は、2018年の人材採用に関し、様々な意見を述べた。そして、採用側から見た2019年のベトナム労働市場を予測した。

Q: GDP成長率は、人材採用にどのような影響を与えますか?

A: 総合的に見ると、2018年のベトナム全国の人材採用需要は、2017年に比べ10%増加しました。2018年の人材採用で最も需要が多かった5分野は、販売、金融・投資、行政、IT・ソフトウェア、マーケティングです。

2017年は10位だった販売部門の採用ニーズがトップとなりました。金融・投資部門は、トップ10にも入っていませんでしたが、2位に上昇しました。

2018年は特に、経験者を求める企業が多く、採用市場の72%を占めました。次いで課長など管理職が17%、新卒者が8%、社長が3%でした。求職者側の内訳は、経験者が73%、管理職が18%、新卒者が6%、社長職が3%でしたB

今年の労働者供給が昨年よりも増加するとはいえ、その成長速度は需要の半分にも満たないでしょう。労働者の供給が間に合っていないという兆候もありますが、同時に、一部の分野で将来的に人材が余る可能性もあります。

それらの分野は、今回の採用ニーズ増加部門のトップ10には入りませんが、労働者数が急増した部門のトップ10に入っています。例えば、▽小売・卸売、▽企画管理、▽購入・物資・運送、▽広告・プロモーション・対外部門などが、これにあたります。

Q: 2018年の中間管理職及び管理職の採用状況はいかがでしたでしょうか? また、労働市場にはどのような変化があるのでしょうか?

A: 中間管理職以上の採用は、工業生産分野の企業の需要が増加しています。生産分野は、地方、また都市部周辺地域で人材不足問題に直面しています。そのため、多くの企業が、北部地域で就業できる人を、南部で探さなければならなくなっています。

これらの採用は国際的な基準を満たす人材を求めており、管理職に就く人たちには、多くの困難が伴います。管理職経験者であっても、多くの求職者が、英語を話すことができません。これはベトナム人中間管理職者によくある弱点で、特に工業生産部門では顕著です。

 労働市場についてですが、VietnamWorks社の「2018~2020年までの職業と技能の動向の展望」に関する報告によると、科学技術の発展により、今後5年間で労働市場が変化すると分析しています。59%の人事専門家が「ロボットと自動化」が、市場に最も大きな影響を与えるという意見に賛同しています。

 一方で、「モバイルネットワークとクラウドサービス」や「コンピューター処理能力やビッグデータ」などの情報技術分野も、労働市場に大きく影響を及ぼす要素であると考えられており、それぞれ57%と54%の専門家の賛同を得ています。

Q: 2018年の採用状況から、2019年の各分野における仕事・採用の展望をお聞かせいただけますか?

A: VietnamWorksの予測では、2019年に最も採用ニーズが高まる10の職種は、▽金融・投資、▽販売、▽政策、▽会計、▽IT・ソフトウェア、▽マーケティング、▽カスタマーケア、▽会計監査、▽インターネット・オンラインメディア、▽建設です。

一方、74%の企業が採用に力を入れると回答しており、2019年の人材採用ニーズは大きく増加すると見込んでいます。

中間管理職やそれ以上の職種の需要は、海外直接投資(FDI)の増加と共に、北部の企業が規模拡大を狙っていることから、特に縫製、履物、電子機器などの工業生産分野で、これまでと同様に増加するでしょう。採用アウトソーシングによる大型採用やワンストップリクルーティングなど新たな採用形式も、各種生産企業や新規外国企業に利用されることが増えてきています。

(Thoi Bao Kinh Te Viet Nam 1月2日,P.23)